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“本には書けない?! Vol.2 「アクセラレーションプログラムの その後、教えます」イベントレポート 3

アーティクル

2019年12月「アクセラレーションプログラム」をテーマにして実施したイベントのレポート第三回です。

 

アクセラレーションプログラムにかぎらず、社内で新しいことに取り組む場合、従来の社内プロセスを過剰に重視してしまうなど「アクセラレーション」にそぐわない状況に陥ることがしばしばあります。経営者層や管理者層をうまく巻き込む方法など、「アクセラレーション」するための社内環境をどう整えるかについてディスカッションしました。

 

金丸さん:

組織にフォーカスするのではなく、個人にフォーカスするといい。メーカーであれば、過去に新しい商品や事業を生み出すために挑戦をした年配者が社内に結構いるんですよね。彼らに過去の実績や経験を聞きつつ、まずは協力者になってもらい、個々人から応援してもらう。それが組織に広がって会社として協力する体制ができていきました。

上層部、という点ではあるイベントを開催した際「指摘はポジティブに!」というルールを事前に設定しておきました。ビジネスプランを発表するときも「素晴らしいプランですね! □□なところを改善したらもっとよくなりますよね!」といった前向きなものだけにするようにして、役員たちには参加者がポジティブにアイデアを出す様子を見てもらうとともに、ネガティブな批評を入れられないような雰囲気を作りましたね。

 

今井さん:

戦略部の室長だった時、社長に「イノベーションはR&Dが起こすのではなく、あなた方エグゼクティブが起こすものです!」とガツンと言ったら思いのほか、とても響いたみたいで。経営層クラスには、実は従業員から勢いがあることを言ってもらいたい、と思っている方がいたりする。

もともと当社フジクラも、もともとは130年前にエジソンが発明した電気を使って東京を明るくしたいというビジョンから立ち上がったベンチャー企業だった。今は大企業でも、最初はどこも明確なビジョンを持つベンチャー。従来のやり方やメンツではなく組織、部門が明確なビジョンを持つことは挑戦者の背中を押す力になります。

 

 

鈴木さん:

私はもともとリコーにてオープンイノベーションを用いて新規事業を世に出した実績をもとに富士通へ移籍してきたので、新卒から富士通にいらっしゃる方々とは少し違った立場で社内では見られております。加えて、富士通へ移籍して一年目で新商品を世に出すなどの実績を上げていたこともあって、社内の方々が私の話に耳を傾けてくれやすかったです。現在実施中のFUJITSU ACCELERATOR第8期では、スタートアップとの協業がうまく進むように、事前に、参加している富士通の事業部の役員クラスや決裁権限者に事前に直接伺い地道に説明をしておきました。「外部の力」や「外部からきた人の力」をうまく使う、というのも一つですね。

富士通でとても幸運だったのはFUJITSU ACCELERATORのチームが、富士通をより良くするために何をしなくてはいけないのかを主体的に考えるメンバーばかりであったことです。FUJITSU ACCELERATORへ参画しているメンバー全員が、富士通を良くしていくんだ、という強い意志を持っていて、とてもやりやすいチームです。

 

室岡さん:

経営層が普段目にしているであろう大手メディアに取り上げてもらえれば、会社として目を向けざるを得ない。メディアに上がれば「これはどういうことなんだ」と説明を求められるはずです。中間層を飛ばして直接経営層に報告と併せて提案もしてしまう。離れ業なので推奨するわけではないですが、存在を会社からしっかり認識してもらう、というのは重要です。大企業は特に外部からどう見られているのか気を払っていて、ベンチャーといえど外部の社長という立場からの一言が管理者層、経営層に刺さることが多い。社内の声が通じないのであれば、社外の力を活用するのも有効な手段です。

 

環境という面としてベンチャー側からフラストレーションになるのは、意思決定の長さ。意思決定で何週間、何か月も待たされてしまうとモチベーションがどんどん下がってしまう。これを防ぐための一つとして、上層部の役員が「やる」という姿勢になること。そうするとその下も「やる」という意識になるケースをたくさん見てきました。社内プロセスの簡略化を事前に整えておくと、アクセラレーションプログラムがうまく進むことが多い。

 

金丸さん:

私は、部長と合意をとったうえで「NDAを即日発行する」ことをやっていました。そうすると、ベンチャー側が「お、早いな」と思ってくれることが多かった。

 

室岡さん:

ベンチャーはやみくもに「スピードが命」と言っているわけではなく、成果を出さないと比喩ではなく生活ができない。なので、ベンチャーが置かれている状況や使っている言語をうまく翻訳して社内に伝える担当者がいてくれると非常にやりやすい。いつまでにこれをやる、を明確化してくれるだけでも助かります。

 

賛同してくれる社内、特に上層部を味方につけるなど、プログラムの参加者だけではなく、開催する企業が明確なビジョンをもって取り組むことが成功のカギですね。

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